秘密基地みたい! GINZA SIXの蔦屋書店
- 2020.11.28
- 東京/Tokyo
レトロな古書店やゆったりくつろげるブックカフェ、ファッションブランドとコラボした書店など、個性派書店が増えつつある東京。今回紹介したいのは、銀座の流行発信スポット「GINZA SIX」の6階にある蔦屋書店だ。一歩踏み入れたら1日中居座りたくなる、まるでミュージアムのような銀座 蔦屋書店にさっそく潜入!
GINZA SIXに入りエスカレーターで6階まで上がると、まずは四方を書棚で囲まれた空間が目の前に広がる。ここはアトリウムと呼ばれる空間で、イベントスペースとしても使われるそうだ。吹き抜けのような天井まで伸びる書棚のディスプレイといい、ほんのりとした照明の使い方といい、まるでお城の書斎にでも忍びこんだようなワクワク感がある。
アトリウムに陳列されている書籍は日本文化に関連するものばかり。旅、絵画、食、東京の過去など、テーマ別に日本文化のさまざまな側面を切り取った文庫本や書籍がずらりと並んでいる。空間の中央には椅子とテーブルが設けられており、気になる本を手にとってゆっくりと吟味することも可能だ。
ここ銀座 蔦屋書店は、アートと日本文化と暮らしを繋ぐ「アートのある暮らし」をコンセプトとしている。アトリウムの横にある広大な書籍コーナーには世界中から集められたアート作品やアート関連の本が散りばめられており、その様相はまさにミュージアム。書棚には日本美術、西洋美術、写真、デザイン、建築、ファッションなどの品揃えが豊富で、大型本や希少価値の高いヴィンテージ本も多数取り扱っている。ここには約6万冊もの本が揃っているらしい。
この書店がおもしろいのは、本のディスプレイの仕方がユニークなところ。余裕をもった陳列スペースには、なるべく多くの書籍の装丁がしっかりと見えるように配置されている。珍しい本や思わず手に取ってみたくなるようなタイトルの本が整然と展示されており、1冊1冊時間をかけてじっくりと見たい気持ちを掻き立てる。
個人的にぜひ見てもらいたいのが、書店の一角にある日本刀のコーナー。ここには武士に関連する書籍が並べられているほか、なんと本物の日本刀も展示されている。実は、これらの日本刀は購入も可能なのだ。一体どんな人が買うのだろうかと興味津々。日本好きの外国人観光客などから人気があるのだとか。
アトリウムの周囲には、ここ銀座 蔦屋書店の限定品コーナーもある。限定ノートや御朱印帳、お香、フレグランスのほか、葛飾北斎の絵画をモチーフにした文具やグッズなどもあり、おみやげやプレゼントに人気。
ひとしきり散策した後は、書店に併設されている「スターバックス・リザーブバー」へ。リザーブバーは、通常のスターバックスでは取り扱っていない希少なコーヒー豆を置いているワンランク上のスターバックス。限定ドリンクのほかアルコールも取り扱われている。カウンターの周りにはくつろぎのベンチやソファが備えられており、コーヒーを飲みながら蔦屋書店の書籍を閲覧することも可能。
黒を基調とした内装に木の温もりを感じるインテリア、そして薄暗いほのあかり。文化人のサロンのような落ち着いた雰囲気が漂う銀座 蔦屋書店は、言うなれば大人の秘密基地。都会の喧騒から離れ、時間を忘れて文学に没頭したい時は銀座 蔦屋書店に行ってみよう。
旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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