本に囲まれて1日中過ごせる六本木の本屋「文喫」に潜入!
- 2021.08.28
- 東京/Tokyo

六本木駅のすぐそば、六本木通り沿いに佇む「文喫」は、“文化を喫する” をコンセプトとした本と出会うための本屋。ここには人文科学、自然科学からアート・建築・デザイン、ファッション誌に至るまで、約3万冊の書籍が置かれている。中には通常の本屋では取り扱っていない専門書などのラインナップも取り揃えられている。
ここが一風変わっているのは、滞在型本屋であるということ。店内には閲覧スペースや研究室が併設されており、書棚にある本はすべて、手に取って店内でゆっくりじっくり向き合うことができる。利用するためには入場料を支払う必要があり、営業時間内であれば1日中滞在することも可能だ。
まさに、本好きの本好きによる本好きのための本屋なのだ。
本好きの筆者も、実際に1日利用してみた。
入口を通って最初に足を踏み入れるのは、企画展示スペース。ここでは定期的に本にまつわる企画展が行われており、企画によってラインナップも移り変わっていく。その奥には雑誌スペースがあり、ファッション誌からライフスタイル誌、トラベル誌、趣味に関するものなどさまざまな雑誌がディスプレイされている。展示棚にはパレットが利用されており、内装は洗練されて小洒落た雰囲気。
企画展示スペースと雑誌スペースは無料で楽しめるエリアで、さらに奥の選書室からは有料スペースとなる。
まずはカウンターで支払いを済ませ、入場バッジを受け取ろう。初めて利用する場合は店内の利用方法についての説明がある。支払いを済ませて入場したら、お気に入りの席探しを。静かに過ごしたい人向けのカウンター席から複数人でも利用しやすいテーブル席、ゆったり寛げるソファ席などがあるので、好みに合った席を確保しよう。1日じっくりと過ごしたい人には無料ロッカーの利用もおすすめ。
席を確保したら、さっそく選書室で本の吟味を開始。ビジネス、文学、歴史、宗教、アートなど、カテゴリごとに本棚が分けられている。目的の本を楽しむも良し、時にはふと目に留まった本に手を伸ばして偶然の出会いを楽しむのも良いだろう。気になるものを手に取ったら、あとは好きなだけ本と向き合い没頭する時間。
店内には食事処が併設されており、コーヒーと煎茶はおかわり自由。また、カレーやパスタといった食事メニューやスイーツなども用意されている。
静かで落ち着いた閲覧スペースには寛ぎのBGMが流れており、何時間でも滞在できる居心地の良さを感じる。照明には暖色系が使用されており、椅子の座り心地もグッド。書棚にはあまり見ない珍しい書籍や大判書籍などもあり、気になった本を一つひとつ見ているだけでも十分楽しめた。また、電源やWi-Fiも完備されているので、読書だけでなく集中して仕事をしたい人や勉強したい人の作業スペースとしても良さそうだ。
ちなみに、店内の書籍はすべて購入も可能。
時間を気にせず本に没頭したい人やまだ見ぬ本との出会いを楽しみたい人には、ぜひ一度訪れてほしい。
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旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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