ジャズにアートに魅力満点! ニューオーリンズ、フレンチ・クォーターの歩き方

ジャズにアートに魅力満点! ニューオーリンズ、フレンチ・クォーターの歩き方

ルイジアナ州の大都市、ニューオーリンズはジャズの発祥地といわれる通り、昼夜を問わず音楽が溢れる賑やかな町。植民地時代の面影を色濃く残しており、町並みはまるでヨーロッパの旧市街のような雰囲気が漂う。

なかでもフレンチ・クォーターは一大観光地となっており、音楽にアート、料理、ショッピングなど、魅力がぎゅっと凝縮されたエリアだ。この見どころの多いフレンチ・クォーターの歩き方を紹介していこう。

 

 

町並み散策で植民地時代の雰囲気を味わう

フレンチ・クォーターの特徴は、何といってもその町並み。このエリアに入ると、高層ビルや近現代建築が並ぶ景色から一気に何世紀か昔にタイムスリップしたかのような古き良き家並みが広がる。

この地域はかつてフランスやスペインの植民地だった背景があり、今の町並みを形成しているのも当時の建物。ただし、フランス植民地時代のものはほとんど焼失してしまっており、現在残っているのはスペイン植民地時代のものだそう。色とりどりの外壁や、美しい鉄細工の柵が施されたバルコニーなどが特徴的。両開きの木製の窓もかわいらしく、植物や花が飾られた家並みをただ見ながら歩くだけでも楽しい。

 

町のシンボル、ジャクソン・スクエア(Jackson Square)


フレンチ・クォーターの中心に位置する広場、ジャクソン・スクエアは地元民や観光客の憩いの場。広場の中央には米英戦争で活躍した軍人であり、のちの第7代アメリカ合衆国大統領であるアンドリュー・ジャクソンの銅像が立つ。

広場の向かいに建つ美しい建物は、セントルイス大聖堂。現役のカトリック司教座聖堂としてはアメリカで最古のものとされている。外観も去ることながら、内部の正面や天井に描かれた緻密な絵画が素晴らしいのでぜひ内部にも入ってみよう。

ジャクソン・スクエアの周りでは、毎日ミュージシャンが演奏したり大道芸人がパフォーマンスを披露したりと、とても賑やか。また、多くのアーティストたちが絵画を展示販売しているのもここの日常風景だ。ニューオーリンズらしい絵画をお手頃価格で購入できるので、旅みやげにいかがだろうか。

フレンチ・マーケット(French Market)でおみやげ探し

アメリカで最古の市場ともいわれるフレンチ・マーケット。ここには食料品や雑貨、名産品などの屋台がずらりと並び、朝から多くの客で賑わう。かわいらしい雑貨やこの地特有の工芸品などがたくさん販売されているので、おみやげ探しにぴったりだ。

ちょっとビックリしたのは、ワニの頭の置物と “孫の手” ならぬ “ワニの手” 。本物のワニをそのまま置物にしたものがいっぱい並んでいる様子は少し不気味だ。ニューオーリンズは周囲に湿地帯が広がっておりアリゲーターが多く生息しているので、これもひとつの名産品。旅の話題作りにはいいかもしれない。

ロイヤル・ストリート(Royal Street)でアート三昧

ジャクソン・スクエアから少し北へ歩いたところにロイヤル・ストリートという通りがある。この通り沿いには左右にギャラリーが立ち並び、アート作品が展示販売されている。絵画、彫刻、写真からアンティーク家具、アクセサリーまでさまざまな作品が店のガラス越しに見え、ウィンドウショッピングも楽しい。ギャラリーには気軽に入れるので、気になるお店があれば中に入ってみよう。

ジャクソン・スクエアで売られているアート作品よりも値段はかなり高めだが、本格的な作品を手に入れたい方にはおすすめ。ニューオーリンズらしい美しい風景を持って帰るなら、アート作品がもってこいだ。

 

Advertisement

 

プリザベーション・ホール(Preservation Hall)で本場のジャズに酔いしれる

ニューオーリンズに来たなら絶対に外せないのがジャズ。発祥地ともいわれるだけあって、ここは昼間も夜も音楽が溢れる町だ。街角では楽器を手にした若者たちが突然演奏を始めるなんてことも日常茶飯事。

落ち着いた場所で本場のジャズを楽しめるのが、毎日夕方から夜にかけてジャズライブが開催されるプリザベーション・ホールだ。1時間ごとの入れ替え制だが、30分前から多くの人が列をなして並ぶ人気のライブ。小さなライブハウスなので定員は少なめだが、目の前でジャズの生ライブが楽しめるのが魅力。トランペットにトロンボーン、ピアノ、サックスなど、プロの奏者が集まって奏でる曲の数々は心を癒やしてくれること間違いなし。

また、フレンチ・クォーターの北にあるルイス・アームストロング公園は、まさにジャズの原点といわれる場所。公園内にはニューオーリンズ出身のジャズ界の巨匠、ルイス・アームストロングの銅像などジャズに関するオブジェが立っているので、ジャズ好きなら一度訪れてみよう。

ミシシッピ川でクルージング

フレンチ・クォーターはミシシッピ川を周遊するクルージングの発着地。広大なミシシッピ川は、古き良きアメリカを実感させてくれる魅力あるスポットだ。ここを3時間ほどかけてゆっくりと遊覧してくれるのが、外輪蒸気船の「ナッチェス(Natchez)」。アメリカで2艘しか残っていないといわれる貴重なスチームボートの1艘がこちら。

ボォーッと大きな汽笛を鳴らして岸を離れると、ゆっくりと緩やかに川の中央を進んでいく。左右には、かつてハリケーンの影響で数度修復された建物やミリタリーの施設、上流へと続く運河などの見どころが並ぶ。船上では見どころの紹介がアナウンスされるというサービスも。船内ではジャズの生演奏が開催されるほか、オプションで食事を付けることもできるので、ゆったりと過ごしてみては。

 

フレンチ・クォーターは見どころがたっぷり。クレオールやケイジャンといったここ特有の料理も楽しめるし、バーボン・ストリートで夜中までお酒を飲むのもよし。夢のような時間を与えてくれるフレンチ・クォーターを楽しみ尽くそう。