ロサンゼルスからほど近い大自然のリゾート、マンモス・レイク
- 2017.11.05
- カリフォルニア/California
カリフォルニア州の中西部、ネバダ州との境目にあるマンモス・レイク(Mammoth Lakes)は、雄大な山々と自然に囲まれた町。都会の喧騒を離れたこの町は、夏はハイキング、冬はウィンタースポーツと年中魅力が溢れ、見どころが盛りだくさん。
かわいらしいマンモス・レイクの町
マンモス・マウンテン(Mammoth Mountain)の麓に広がる町、マンモス・レイク。ここは大学や病院などの公共施設のほか、ショッピングモールやレストラン、宿泊施設なども充実している一大観光拠点だ。連なる建物の背後には巨大な山がそびえ、空気もきれいで観光客に人気のエリアとなっている。
宿泊は豪華なホテルから小さなロッジまでさまざまなので、予算や目的に合わせて選ぼう。町は小さいので歩いて移動もできるが、この辺り一帯はトロリーやシャトルバスが充実している。シャトルバスは町なかだけでなくマンモス・マウンテンまで行くルートなどもあるので、車がなくても気軽に移動できるのが魅力だ。
町を散策するなら、地ビールを製造するマンモス・ブリューイング・カンパニー(Mammoth Brewing Company)に立ち寄ろう。10種類以上のクラフトビールをテイスティングできるので、お酒好きにはぴったり。町なかにはみやげ物店も多数あり、この地ならではの特産品なども。
マンモス・レイクは夜もなかなか賑やかだ。レストランには大勢の地元客や観光客が集まり、煌々と明かりが点る。散策をしながらレストランに立ち寄り、ビールを嗜むのもいいだろう。
夏に楽しめるアクティビティ・スポット
夏から秋にかけての暖かい季節には、周辺でハイキングやカヤックなどのアクティビティが楽しめる。マンモス・マウンテンにはバイクパークと呼ばれるエリアがあり、6〜9月までマウンテンバイクのコースがオープン。約3500エーカーという広大な山にレベル別にさまざまなコースが敷かれており、子どもから大人までスリル満点のアクティビティを楽しめる。
レッド・ミードウ(Reds Meadow)
マンモス・マウンテンの少し西に位置するレッド・ミードウ(Reds Meadow)は人気のハイキングスポット。ビュースポットが多数点在するほかキャンプ場も整備されており、毎年多くのハイカーが訪れる。ここの見どころは、デビルズ・ポストパイル(Devils Postpile)とレインボー・フォールズ(Rainbow Falls)。デビルズ・ポストパイルは奇岩の壁が見られるスポットだ。8万〜10万年前、火山の噴火によって流れ出た溶岩が現在の高さよりもさらに上まで積み重なった。その後ゆっくりと時間をかけて冷やされた溶岩に亀裂が入り、六角形の柱の群が形成されて今の形となったのだそう。
デビルズ・ポストパイルへはトレイルコースで600メートルほど。さらに先ヘ進むとレインボー・フォールズまで行くことができる。レインボー・フォールズは山の中に位置する大きな滝だ。晴れた日の昼頃には滝のしぶきが陽光を反射し、七色の虹が現れる。ビュースポットは3カ所あり、それぞれ異なる高さから滝を眺めることができる。
デビルズ・ポストパイルからレインボー・フォールズまでハイキングをする場合、片道4キロほどあるので水分や食料をしっかりと用意して行くことが重要。レインボー・フォールズのすぐ近くからハイキングで見に行けるコースもあるので、体力や時間と相談してプランを決めよう。
Lake GeorgeとCrystal Lake
マンモス・レイクの町から少し南東には、大小いくつもの湖が点在するエリアがある。ここは水上アクティビティやピクニックを楽しむのに人気のエリア。湖の周囲にはトレイルが整備されており、ハイキングを楽しむ観光客も多い。なかでも人気なのが、写真家アンセル・アダムスも愛したというCrystal Lake(クリスタル・レイク)。Lake George(レイク・ジョージ)にあるハイキングの起点からスタートし、40分ほど険しい坂道を登っていくと、山間に突如として現れる小さな湖だ。人が少ない静かな空間なので、岩に腰かけて自然の音に耳を傾け、安らぎのひとときを過ごそう。
冬にはウィンタースポーツの聖地に
冬のマンモス・レイクは夏の間とはまったく異なる顔を見せる。山は雪に覆われ、スキーやスノーモービル、ノルディックスキー、かんじきトレイルなどウィンターアクティビティを楽しみに多くの観光客が訪れる。積雪は約10メートルにもなるが、この辺りは年間300日ほど晴れなので、太陽が真っ白な雪を照らして真冬でも日焼け止めが必要なほど。
周辺には大自然の中に湧き出す天然温泉やトラバーチン温泉、バッカイ温泉、キーオ温泉といった整備された温泉地もあるので、マンモス・レイクを訪れる際にはぜひ立ち寄ろう。
旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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