壮大な大地のアートが広がるグランド・キャニオン国立公園

壮大な大地のアートが広がるグランド・キャニオン国立公園

アリゾナ州北西部に位置するグランド・キャニオン国立公園は、アメリカ屈指の人気観光スポット。断崖からは、水平線と並行して何層もの地層が折り重なった壮大な大地のアートを一望することができる。何百万年もかけて造り出されたそのユニークな景観は、地球の歴史を知る重要な資産として評価され、1979年に世界自然遺産に登録された。

悠久の時をかけて造り出された大峡谷

グランドキャニオンの総面積は4931平方キロメートル。峡谷の深さは最大で1829メートルにもなる。

7000万〜3000万年前、このあたり一帯で地殻変動による隆起が起こった。その後、500万年前頃からコロラド川が蛇行して流れるようになり、浸食が始まったという。それから何年もの時をかけ、太陽光や雨、風、川などによって徐々に岩が浸食されて、現在のような不思議な大地の彫刻ができあがっていった。

現在見られる地層で一番古いものは、約20億年前のもの。何重にも折り重なる無数の地層は、はるか昔から形作られてきた地球の一瞬一瞬を押さえた年代記のように、かつての姿を今に伝えてくれている。

また、ここには少なくとも4000年前からアメリカ先住民が住んでいたと考えられている。その後、さまざまな種族が入れ替わり立ち替わりこの地に定住しており、現在はハバスパイ族とワラパイ族がこのあたりを居住区としている。

大パノラマを楽しめるスポットめぐり

グランドキャニオンには、サウスリムとノースリムという2つの入り口がある。通年オープンしており、観光客が特に多く訪れるのがサウスリム。ここには、グランドキャニオンのメインともいえる有名なビュースポットが多数点在している。まずはビジターセンターでグランドキャニオンの成り立ちを学びつつ、マップをもらおう。

ビジターセンターのすぐ裏には「マーサ・ポイント」と呼ばれる人気のビュースポットがある。ここからはみごとな大地の芸術が一望できるので、ぜひ立ち寄ってもらいたい。また、日の出の鑑賞ポイントとしても有名だ。真っ赤に染まった美しいグランドキャニオンが見られるので、日の出の時間を調べて訪れてみよう。

マーサ・ポイントから東の端にある「デザート・ビュー」までは、車で1時間ほど。デザート・ビューには展望のための塔が立っており、ここからの眺めも絶景だ。眼下には、蛇行しながら流れるコロラド川も見ることができる。また、ここは美しいサンセットが見られることでも人気のスポットとなっている。マーサ・ポイントとデザート・ビューの間にも多くのビュースポットが点在しているので、時間があれば一つずつ立ち寄ってみるといいだろう。

ビジターセンターから少し西へ行ったところには、「ヤバパイ・ポイント」と呼ばれるビュースポットがある。ここも人気のスポットで、隣にはみやげ物店も併設されている。さらに西側にはホテルやロッジが建つビレッジエリアがあり、そこを通過して西端まで行くと、「ハーミッツ・レスト」と呼ばれる山小屋がある。この建物は1914年に建てられた歴史的な建築物で、中にはみやげ物売り場や休憩スペースも。ヤバパイポイントからハーミッツ・レストまでの間にも、歴史ある豪華なホテル建築や、アメリカ先住民ホピ族の建築様式を再現したギフトショップなど、見どころが点在している。

ノースリムはサウスリムよりも標高が高いため、冬になると積雪によって入り口が閉鎖されてしまう。そのため、5〜10月頃の期間しかアクセスができない貴重なエリアとなっている。サウスリムほど観光客が訪れないので、静かにゆったりと峡谷を楽しみたい人にはおすすめだ。コロラド川を挟んで、サウスリムとは反対側から、またひと味違った景色を眺めることができる。

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アウトドアアクティビティで魅力に迫る

グランドキャニオンの真髄に迫るなら、アウトドアアクティビティがおすすめ。グランドキャニオンでは、谷底を歩けるハイキングトレイルやコロラド川を下る川下り、キャンプなど、さまざまなアクティビティが楽しめる。園内を知り尽くしたスペシャリストがガイドするレンジャープログラムに参加すれば、この地の成り立ちや見どころなど、魅力たっぷりのグランドキャニオンの解説を聞きながら散策することができる。

また、メインとなるエリアから少し西に移動すると、グランドキャニオンウェストというエリアがある。この辺りは国立公園の敷地には含まれておらず、ワラパイ族の居住区になっている。ここで楽しめるのが、崖にせり出すように設置された、床がガラス張りのU字の橋「スカイウォーク」だ。下を向くと崖のはるか底の方まで見えるという、スリル満点のアトラクションとして人気を集めている。

アメリカでもっとも人気の観光地といっても過言ではないグランドキャニオン。訪れるのなら、ただドライブでスポットをめぐるだけでなく、アウトドアアクティビティを体験してみると、より濃厚な時間を過ごせること間違いなし。