アラスカ第2の都市・フェアバンクスでの遊び方

アラスカ第2の都市・フェアバンクスでの遊び方

アメリカでもっとも面積が大きく、もっとも人口密度が低いアラスカ州。土地のほとんどが未開拓の森林や山岳地帯に覆われ、「ラストフロンティア」と呼ばれるこの地では、人々が住む小さな町が点在している。人の住むエリアよりも自然が占めるエリアの方が圧倒的に広いというから、その広大さには誰もが驚く。

それでも、ネイティブアメリカンや動物たちが守り続けてきた自然があるからこそ、この土地に貴重な価値が見出せるというものだ。

フェアバンクスはアラスカ州の内陸に位置する、州内で2番目に大きな都市。世界でも屈指の晴天率を誇り、オーロラを観察できるベストスポットとしても有名だ。州立大学も位置する大きな都市だが、一歩町の外に出れば大自然の世界。野生のムースやグリズリーなど、はるか昔から変わらない景色がそこにはある。

フェアバンクスの気候

フェアバンクスは、冬にはマイナス30度近く、夏には25度前後まで上がる、気温差の大きな地域。アメリカの北部に位置するためさぞかし寒いのかと思いきや、夏は暖かい日々が続く。

もっとも過ごしやすいのは6〜8月の間。9月に入ると日に日に寒さが厳しくなり、町では冬に向けた準備が始まる。長い冬を越えて、5月になると雪解けの季節になる。夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の景色が楽しめるアメリカでも珍しい地域だ。

アラスカといえば、白夜も大きな特徴だ。夏の間、アラスカでは夜中の12時過ぎに太陽が沈み、午前3時頃に日の出を迎える。太陽が姿を消すのは約3時間。日本人にはなかなか経験のない世界だろう。一方、9月に入ると1日に約10分ずつ日照時間が短くなっていく。真冬は午後2時頃には太陽が沈んでしまい、暗闇の日々がしばらく続く。だからこそ、アラスカの人々は春をより一層心待ちにしているのだ。

デナリ国立公園

フェアバンクスから車で2時間ほど南に下って行ったところに位置するのが、デナリ国立公園。標高6000メートルを超す北アメリカの最高峰、デナリ山に抱かれた大自然の国立公園だ。

デナリとは、アラスカの先住民アサバスカンの言葉で「偉大なもの」を意味する。この地では、はるか昔から先住民たちが狩猟生活を行なってきた。古き伝統を守り続けてきたからこそ今も存在できる、まさに言葉通り、神聖さを感じさせる雄大な山々なのだ。

デナリ国立公園を特別な場所にしているのは、これらの山々だけではない。この地では、ムースやカリブー、グリズリー、オオカミなど、多くの動物たちがありのままの生活を営む姿が見られる。

彼らが自然の生活を保つことができるのは、公園の厳正な管理によるものだ。デナリ国立公園には1本の舗装道路が奥まで続いており、一般車両は通行することを許されていない。公園が運営するバスのみが通行できるように厳しく管理することで、生き物たちの生活を守っているのだ。ここにも、アラスカの人々の自然に対する敬愛の念が感じられる。

公園をめぐるバスツアーは、所要時間と距離によっていくつか種類がある。一番奥まで行く場合は12時間と、1日がかりの行程になる。短いものだと4時間ほどだ。時間に余裕があるのなら、12時間のツアーがおすすめ。奥まで行った人だけが見られる、大自然の感動を実感できるだろう。

公園のエントランス付近は一般車両が通行できるエリアとなっており、ハイキングルートが敷かれている。この辺りでもムースをはじめ、さまざまな動物と出会うことができるので、訪れる際にはぜひハイキングも体験しよう。

アラスカ州立大学博物館

フェアバンクスの町に位置するアラスカ州立大学には、アラスカの自然や文化に関する歴史を学べる博物館がある。アラスカのことを知りたいなら、まずはこの博物館を訪れよう。館内には永久凍土から発見されたバイソンのレプリカをはじめ、この地に生息する生物やここで発見された鉱物、先住民の暮らしに使われた生活用具などが展示されている。

また、アラスカの生き物や先住民の研究をライフワークとした日本人の写真家・星野道夫さんの写真も展示されている。自然を生きる動物たちのありのままの姿を映した写真は、星野道夫さんだからこそ撮影できた貴重なものばかり。

オーロラ鑑賞

世界有数の晴天率を誇るフェアバンクスは、オーロラの出現率が高い町として知られている。白夜の夏を終え、日が短くなる8月〜翌5月までがオーロラのシーズン。特に冬の間は日の入りの時間が長いので、それだけオーロラに遭遇する確率は上がる。

フェアバンクスでは町中でもオーロラを見られるといわれているが、くっきりときれいなオーロラを見たいなら、明かりが少ない郊外のエリアに出るのがおすすめ。中心街のホテルではオーロラツアーを実施しているところも多く、おすすめの鑑賞スポットに連れて行ってもらえるだろう。オーロラがよく見えるロッジに泊まれば、宿泊場所で鑑賞することが可能だ。

チェナ温泉

フェアバンクスから東へ車で1時間半ほどのところにあるチェナ温泉には、1年間運営されている温泉リゾート施設がある。ここのエリアではゴールドラッシュの時代に温泉が発見され、それ以来、湯治や静養などで多くの人々が訪れている。

このチェナ温泉では、温泉に浸かりながらオーロラ鑑賞ができる。晴れた日には温泉から空を見上げてみよう。カラフルな光の帯が頭上を覆う様子は、まさに絶景。

そのほか、敷地内には氷の博物館「オーロラ・アイスミュージアム」も。氷のブロックを削って作られた巨大な彫刻や、世界最大級のアイスチェス、70ピースもの氷のクリスタルでできたシャンデリアなど、すべて氷でできたアートを楽しめる。アイスバーでは、バーカウンターからイス、グラスまで、すべて氷で作られた室内でお酒を飲めるというユニークな体験もできる。

アラスカ鉄道

アンカレッジからフェアバンクス間を走るアラスカ鉄道は、アラスカを唯一走っている鉄道だ。ゆっくりとした速度で走るため、車窓から美しい大自然を眺めながら鉄道の旅を楽しむことができる。デナリ国立公園の入り口にも停車駅があり、アンカレッジからは約7時間半。

車内ではアメリカらしい食事が振る舞われ、展望車では大きな窓から景色を楽しむことができる。レトロな雰囲気の列車にゆられて、のんびりとした旅を楽しむのが醍醐味だ。

そのほかにも、タルキートナでゴールドラッシュ時代の古き良きアラスカの町並みを散策したり、冬には郊外で犬ぞりを体験してみたりと、ほかの地では体験できないアラスカの魅力がたっぷり。季節ごとにさまざまな楽しみ方ができるフェアバンクスは、年間を通して観光客が憧れる魅惑のスポットだ。